電卓
 私が初めて電卓に接したのは、大学の研究室に所属したときです。助手の先生の机の上に小さな弁当箱位の大きさのシャープ製の電卓が置かれていました。これは何かと聞いたところ電子式の卓上計算機だということで、こんなのが出来たのかと感心したのを覚えています。
値段は7万円ほどだったと思います。その後、量産化が進んで、我々の手に届く値段まで安くなってきました。
私が教職についてしばらくしたころ、カシオから1万円を切る「カシオ・ミニ」という電卓が発売され電卓ブームが起こった。
私も買ったのですが、当時退職近い年配の数学の先生に、「こんな電卓が出ましたよ。先生も買われたら?」と伺ったところ、「わしはそんな安物は買わない、そいつではわしの退職金の計算ができないからね。」と言われたのを覚えています。カシオミニでは100万以上の計算ができなかったのです。

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