IBM/PCとMS−DOS
 8ビットパソコンの時代、日本ではBASICマシーンが主流で、本格的なOS(Operating System)は余り使われていませんでしたが。海外ではCP/MというUNIXライクな8ビット用のOSが使われていて、その上でソフトが動いていました。
世界の潮流がパソコンへと移り変わりつつあるのを知ったコンピュータ界の巨人IBMがついにパソコンを売り出すことになります。CPUはインテル社の8088を使った16ビット機です。
 IBM社はCP/Mを作ったデジタル・リサーチ社(すでにCP/M86という16ビット用OSを開発していた)に新しいOSを頼もうと社長のキルドール氏に会おうとしたが、あいにく留守?で会えなかったそうである。
しかたなく、IBMは当時新興のマイクロ・ソフト社のビル・ゲーツのもとを訪れることになる。ビル・ゲーツは自前でOSを作っていなかったが、その話に飛び付いた。
そして、当時16ビット用のOSとして他社が開発していた86−DOSを安価で買い付け、MS−DOS(MicroSoft Disk Operating System)と名付けてIBMに提供した。(IBM/PC用はPC DOSと呼ぶ)
これがマイクロソフトを今日ある地位したと言えるでしょう。 IBM/PCは天下のIBMが作ったパソコンとして即座にPCの標準機となった。また仕様を詳細に公開したので、他社が互換機を作りはじめ、この方が安価であったので、PC市場を席巻することになる。
 日本では、16ビット機としてNECのPC98シリーズが圧倒的シェアーを持ち(理由はPC98では漢字表示用のRAMをもっていたのに対し、それを持たないIBM/PCに日本語機能を付加するとメモリー不足で動かないソフトが多かったから)、PC98上でMS−DOSを使っていた。
しかし、その後CPUが32ビット化するとメモリー制限が事実上無くなったので、現在日本のパソコンもすべてIBM互換機(PC/AT互換機)となっている。

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