岡本の古老の話しより


 ・「元々、菅原神社より古い地の神様をお祭りしていたと云われているようですが。」とお尋ねましたが、左にある小さな東を向いた祠がそれだとのこと。

 ・神社の灯籠は古老の先祖が建てたこと。境内の梅の木も自分達が植えたこと。

節分に回廊で鬼追いの行事が行われる西円堂。

 ・毎年、2月の節分の日に、法隆寺の西円堂(西院伽藍の西にある八角堂)で行われる鬼追いの行事にこの里の者が鬼と毘沙門の役を演じるとのこと。
   鬼は3匹、黒鬼は父、赤鬼が母で青鬼がその子だそうで、その面は法隆寺においてある。
   鬼が松明をもってあばれ回り、火の粉を観衆にふりまき、厄を祓うそうです。 そしてクライマックスには
   その松明を観衆に向かって高く投げるのだそうですが、以前に事故があったために、今は西円堂の回りを
   柵で囲んで行うようになってしまった。
   これでは、厄払いも出来ないし、松明も誰もいない地面に投げることになってしまう。
   また観衆も柵の外から、檻に入った猿を見るようで、面白くも何もない。 と嘆いておられました。

・里の前にある法起寺は元は法相宗の寺であった。戒律のため妻帯が許されなかったので住職が絶えてしまった。
  今は聖徳宗で法隆寺の僧侶が住職を兼ねている。

 古老は、「この里は道が細くて車が入れない。宅配便の車も下の道で止めて歩いて登って来なければならない。足が悪いので、早く上までの広い道を付けて貰いたいのだが。」 と話されていると、下の道から若いお医者さんが汗を拭き拭き往診に登って来られた。礼を言ってお暇した次第です。